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葉ネギ プランターの育て方

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葉ネギ プランターでもじゅうぶん育てられます


■葉ネギ 栽培データ

英名・学名 leaf green onion・allium fistulosum L.
形態 多年草
原産地 中国西部、中央アジア
草丈/樹高  20cm~50cm
栽培難易度(1~5)  2
耐寒性 強い
耐暑性 強い
特性・用途  耐寒性が強い、耐暑性が強い、初心者向き


■葉ネギ プランターの育て方

・栽培環境
葉ネギの栽培は、日照の良い環境が理想的ですが、
1日のうち3~4時間程度の日照があれば、収穫できるまで育ちます。

・プランター
65cmの標準プランターや、ミニプランターでも育てられます。
ベランダや庭のちょっとした隙間で育てるができます。

大株を栽培したいときには、
大型容器を使うか株間を広めにとります。

・種まき
プランターで栽培では、直播きをして栽培するのがおすすめです。

65cmの標準プランターで、種は、0.5~0.7㎜間隔の2条まきにするか、
1条で5か所に種をまいて育てることができます。

まずは種をまくプランターを準備します。
プランターの底には、水はけをよくするために鉢底石を敷きます。

あまり厚く敷く必要はなく、プランターの底が隠れる程度で十分です。
鉢底石の上から、市販の野菜用培養土を入れます。

プランターの縁から2cm~3cmほど下まで培養土を入れ、
平らにならしておきます。
*再生用度を使用するときは、酸度調整のために、
苦土石灰を15リットル=標準プランターあたり20g入れます。

プランターの準備が整ったら、種を播くための穴を作ります。
65cmの標準プランターであれば、
端から6.5cm程のところに最初の穴を作って、
そこから13cm間隔で5か所に穴を作れます。
*少し面倒な感じですが、慣れれば目分量できるようになります。

播き穴はペットボトルのフタなどを使って、
深さ5mm~7mmくらいで作ります。

播き穴に種を重ならないよう、5粒~10粒置いて、土をかぶせます。
表面を軽く手で叩いてなじませたら、水をたっぷりと与えます。

表面の乾燥を防ぐため、ワラなどを全体にかぶせると、
さらに良い環境になります。

・間引き
・1回目
芽が出て、草丈が5cmくらいになったら最初の間引きを行います。
勢いのある芽を残し、芽と芽の間に隙間ができるように間引きます。

・2回目以降
その後、本葉が4枚くらいになるまでに、
1か所につき3本~5本の芽が残るように間引きを繰り返します。

芽が出たばかりでまだ細い状態だと、
間引く時に残す芽もつられて抜けてしまうことがあります。
残す芽が浮かないよう、株元を軽く押さえながら間引きます。

・水やり
葉ネギは根が浅いため、土の乾燥に敏感です。
プランターだと土の量が制限されているため、
地植えより乾燥しやすくなります。

土の表面が乾いていたら、たっぷりと水を与えるようにします。
夏は、乾きが早いので朝夕の水やりが必要なときがあります。

気温が低い時期などは、土が乾きにくく、
毎日水を与えなくてもいいことがあります。
土の表面が乾いていなければ、無理に水やりをする必要はありません。


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ネギ坊主も若いうちならおいしくいただけます


・肥料
本葉が4枚~5枚くらいになったら、追肥を始めます。
1週間~10日に1回のペースで液体肥料を与えるか、
1か月に1回くらいのペースで化成肥料を与えます。

多肥にする必要はありませんが、
肥料が切れると生育が鈍って収穫量が減るので気をつけます。

・越冬
冬季は、ビニールトンネルをすると、生長が良くなり葉も柔らかで美味です。


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美味しい!


・収穫
葉ネギの収穫には2種類の方法があります。

・葉のみ刈り取る
草丈が20cm~40cmくらいになったら、
株元から4cm~5cmほどを残して葉のみを刈り取る方法です。

葉だけを刈り取るので、残った軸からまた新しい葉が伸びてきます。
新しく伸びた葉も、最初と同様に、
ある程度の高さまで伸びたら収穫することができます。

・掘り上げる
根ごと掘り上げて収穫する方法です。
すべてを掘り上げて収穫するため、1度しか収穫することができません。

軸を残す必要がないため、葉だけではなく、
根に近い白い部分まで楽しむことができます。

■病害虫

・さび病
風通しが悪くなったり、株が弱ったり、肥料過多の状態になったりすると、さび病にかかることがあります。
葉の表面にさびのような点々ができる病気で、放っておくと広がっていきます。
発見が初期の段階であれば、病斑が出ている葉を取り除くだけで済むことがあります。
取り除いた葉は、その辺に放置せず、必ず焼却処分します。

■参考
・ネギの育て方、追肥と土寄せ作業がポイント
・葉ネギ 地植えの育て方

葉ネギ 地植えの育て方

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葉ネギがあると、料理にとても便利です


■葉ネギ 栽培データ

英名・学名 leaf green onion・allium fistulosum L.
形態 多年草
原産地 中国西部、中央アジア
草丈/樹高  20cm~50cm
栽培難易度(1~5)  2
耐寒性 強い
耐暑性 強い
特性・用途  耐寒性が強い、耐暑性が強い、初心者向き


■葉ネギ 地植えの育て方

・栽培環境
葉ネギは暑さにも寒さにも強いため、
初心者の方でも育てやすい野菜です。

日当たりと風通しの良い場所を好み、湿気た環境が苦手です。
薬味や卵焼きの具など、用途が多いので、育てていると便利です。

・種まき
葉ネギの種まきは、春は3月~4月、秋は10月頃が適期です。
種からでも比較的簡単に育てられます。

直播きから育てることもできますが、
育苗したものを定植させる方が、
生育が良いものを選抜できるためおすすめです。

育苗はポットや連穴トレーなども使えますが、
道具を揃えず、手持ちのプランターでも育苗できます。

プランターは深型ではなく標準的なものを使います。
底が隠れる程度に鉢底石を入れ、その上から育苗用の培養土を入れます。

表面を平らにしたら、播き溝を作ります。
播き溝は、割り箸や板を使うとまっすぐで均一なものが作れます。

標準プランターで2条作り、条間は10cmほどとるようにします。
播き溝は5mm~7mmが目安です。

播き溝に、種が重ならないよう5mmくらいの間隔をあけて置いていきます。
種を置いたら、播き溝の両端を指でつまむ感じで、種に土をかぶせます。

表面を軽く叩いてならしたら、
土が乾燥しないようにワラを表面にかぶせておきます。

最後にプランターの水抜き穴から、
水が出てくるまでたっぷりと水を与えておきます。
発芽し始めたら、ワラは取り除いて光を当てるようにしましょう。

・間引き
発芽してから本葉が3本~4本になるまでに、
株間が2cm~3cmになるように間引きします。

一度に間引きをするより、2回~3回に分けて間引くようにします。
芽が出たところのネギはとても細く、
残す分まで抜けてしまうことがあります。

残す芽の株元を軽くおさえるようにし、間引く芽を引き抜きましょう。

間引いた後、残った芽の株元が少しぐらつくようであれば、
軽く土寄せをしておくと安定します。

・土作り
苗を定植する2週間前までに土を作っておきましょう。
定植する場所を深さ20cmくらいまで掘って、よく耕します。

そこに1㎡あたり苦土石灰120g~150g、完熟堆肥3kg、
有機配合肥料100gを加えてよく混ぜ合わせておきます。

土を混ぜたら、畝を作ります。
高さは10cm、横幅は条間が20cmとれるように計算し、
長さは株間が10cm~15cmとれるように計算しておいて畝を作ります。

・植え付け
春まきは6月頃、秋まきは翌年の3月~4月頃に定植できるようになります。
苗は最初に出た芽を子葉といい、その次から伸びてくる葉が本葉となります。

本葉が4枚~5枚になった苗が定植適期を迎えているので、
優先して定植していきましょう。

葉ネギは1本ずつ株間をあけて植え付けるよりも、
数株を束ねて植えた方が生育がよくなります。

1か所に3株~5株の苗を束ねたものを植え付けます。
葉ネギは根が浅いので、
浅植えにしすぎるとすぐに倒れてしまうので注意します。

葉が伸びてくる部分が隠れない程度の深さが目安になります。
株間10cm~15cm、条間20cmで苗の植え付けた終わったら、
水をたっぷりと与えておきましょう。

・水やり
発芽するまでは、乾燥は禁物なので、乾かないように注意します。
ワラを敷いてはいますが、昼間の気温が高いと乾燥しやすくなるので、
様子を見ながら毎日水を与えるようにしましょう。

発芽~定植までは、土の表面が乾いたら、
プランターの底から水が流れてくるまでたっぷり与えるようにします。

葉ネギは根が浅く、しかも根が空気を欲しがるため、
できるだけ新鮮な空気を途中に送るために水を与える必要があります。

そのため、水はけの悪い土だと湿気がちになり、
病気や根腐れの原因になるので、必ず水はけの良い土を目指します。

水はけの良い土に仕上がっているのであれば、
土の表面が乾いていたら水を与えるようにします。


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干しネギの C)よろずや倉庫


・干しネギの場合
8月中旬~9月頃になると、苗売り場に干しネギが並び始めます。
干しネギは、名前の通りネギを干したものです。

これを植え付けることで、育苗の手間が省け、
収穫までの時間を短縮させることができます。

・植え付け
土作りや畝の作り方は、育苗したものを定植する時と同じです。
干しネギは、葉先が枯れた状態になっていますので、
長さ15cm~20cmになるように切り詰めます。

3本~5本を束にして、定植する時と同じ要領で畝に植え付けていきます。

・水やり

干しネギに関しては、水やりが最大のポイントです。
普通は植え付けた後には水をたっぷり与えますが、干しネギは与えません。

植え付けた後に水を与えると、乾いたところに急激に水が染み込み、
そこから湿気た状態になって傷むことがあるためです。

干しネギは植え付けた後も水を与えず、
植え付けから4日~5日経って、
土になじんで発根し始めた頃に初めて水を与えます。
その後は定植した葉ネギと同じように管理します。

・肥料
定植後、1週間に1回くらいのペースで液体肥料を与えます。
あるいは、3週間~4週間に1回のペースで化成肥料を与えます。

肥料は定期的に与えた方が効果が出ますので、
忘れないように与えましょう。

・中耕
ネギは根が浅く、空気をよく通してあげる必要があります。
土の表面が硬くなってくると、水が染み込みにくくなり、
新しい空気が送れなくなってしまいます。

追肥をする時や除草をする時など、
時々土の表面を軽く耕して中耕しておくと、
水が入り込みやすくなります。


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緑の色と香りがいいですね


・収穫
草丈が30cm~50cmほどになったら収穫できます。
品種によって草丈には差があるので、収穫できる草丈を確認します。

株元から5cmほど残して刈り取るか、根ごと掘り起こしての収穫ができます。
刈り取る場合は、刈り取った部分からまた葉が伸びてくるので、
何度でも収穫ができ、収量が増えます。

掘り上げての収穫は、一度しか収穫できませんが、
根に近い白い部分も食べることができます。

収穫方法はどちらも可能なので、必要に合わせて収穫します。


■病害虫

比較的、病害虫には強いですが、さび病にかかることがあります。
葉にオレンジ色の小さな病斑が出る病気で、放っておくとどんどん広がります。

初期の状態であれば、病斑の出ている葉を取り除いて、
処分するだけで改善することがあります。

すでに広範囲に広がっている場合は、
専用の薬剤を使って治療することもできます。

■参考
・ネギの育て方、追肥と土寄せ作業がポイント