ユズはミカン属の香酸かんきつ類に分類される果物です。
おもに加工されたり、漢方薬として用いられます。
酸味がひじょうに強く、さわやかな香りが人気です。
成長がゆっくりなことでも、ことわざがあるほど有名です。
一般には実生苗ではなく、接ぎ木苗を求めるとよいでしょう。
香り高いユズの実が毎年見られないと、
がっかりすることも多いようです。
■ユズの実がならない、少ない理由は?
1.樹齢が若い
ユズは苗木を植え付けてから実をつけるようになるまでには、
少なくとも、4~5年ほどかかるといわれています。
生殖生長に移行するまでは、数年にわたってじっくりと、
樹木を育てるのがよいでしょう。
また、果実を早く付けたいのなら、
地植えより鉢植えがお勧めです。
剪定をする時に、新梢の先を切り詰めると、
枝に勢いが出てきます。
全体に日光が当たるように、余分な枝もはらうとよいでしょう。
枝がどんどん出てきたら、枝を横に向くように誘引して、
樹形を仕立てていきます。
2.肥料のあたえ過ぎ
枝の勢いもあって葉がたくさんついて、
いきいきとしているのに一向に実がつかないときは、
栄養生長と生殖生長のアンバランスが考えられます。
ユズに肥料をほどこすときは、
春と秋に窒素リン酸カリの比率を考慮します。
油かすや菜種かすなど、窒素が多い肥料はすくなめにし、
骨粉や草木灰などをほどこします。
夏に雨が少ないときは、かん水をしましょう。
3.害虫の食害
新芽が出てくる季節になると、害虫がつきやすくなります。
つぼみや葉を食べられてしまうと、
次年度の新芽に影響が出る事があります。
樹が小さければ捕殺できますが、
あっという間に増えると、駆除しきれません。
あらかじめ殺虫剤を散布するなどして、
被害を極力減らしましょう。