「レモン」と一致するもの

レモンの育て方 12月

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12月、色づくレモン


12月に入ると、寒さが本格的になってきます。
レモンが冬を乗り越えるための対策をする時期です。


■レモンの育て方 12月

・レモンの状態
レモンは、黄色く色づき、収穫がピークになる頃です。
木に残っているレモンは、できるだけ早く収穫するようにします。

だんだんと気温が下がってきて、
レモンには厳しい季節である冬がやってきます。

-3度までは耐えることができますが、
木の植え付け方や大きさによって、耐寒温度は変わってきます。

育てているレモンの状態に合った防寒対策をしましょう。
レモン自身は、寒さに耐えるために枝や葉から水分を減らしていきます。

・水やり
寒さに少し弱いレモンにとって、水やりはとても重要なポイントです。
枝葉の水分を減らしている時期でもあるので、
乾燥気味に管理するように心がけます。

地植えにしている場合は、基本的には水やりの必要はありません。
鉢植えの場合は、5日に1回くらいを目安に水を与えるようにします。

水やりは、気温が上がり始める午前中にします。
夕方など、これから気温が下がってくる時間帯に水を与えると、
土が凍ってしまうことがあります。

また、水を頻繁に与えすぎると、枝や葉の水分が減りにくくなり、
寒さに耐えられずに枯れてしまうことがあるので注意します。

・追肥
12月は、地植えも鉢植えも、追肥をする必要はありません。

・防寒対策

地植えと鉢植えとで、適した防寒に少し違いがあるので、
合った防寒対策を行うようにしましょう。

・地植えの場合
地植えであれば、-3度まで気温が下がる地域であったり、
3年生までの小さな木の場合、防寒が必要になります。

特に、まだ小さく、耐寒性が十分でない木の場合は、
寒さから守ってあげましょう。

まずは、地上部を白い寒冷紗か不織布で覆います。
枝や葉がはみ出ないように、丁寧に包み、
隙間のないように端と端をクリップや紐などで留めます。
*寒冷紗や不織布は遮光率が10~20%くらいのものを用いて、
日差しを遮らないようにします。

次に、株元を隠すように、ワラなどでマルチングをしましょう。
寒さが伝わらないよう、少し厚めに敷いて、
寒冷紗との隙間がないようにすると、さらに寒さから守れます。

*大きな木を寒冷紗で覆うのはとても大変です。
-3度以下になる地域で育てるのであれば、
鉢植えにすることをおすすめします。


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鉢植えのレモン、防寒対策前に葉を拭き枯葉、雑草を取り除きます


・鉢植えの場合
本来であれば、室内に取り入れて、
日当たりの良い場所で管理した方が良いです。

しかし、鉢や木の大きさの都合上、
そういった場所には置けないことも多いでしょう。

もし、夜だけ寒さが厳しくなるようであれば、
午前中から3時頃まで屋外の日当たりの良い場所に置きます。
その後、暗くなって寒くなる前に、室内に取り込みます。

室内には置けないけれど、屋外が-3度以下になる場合は、
防寒対策が必要となります。

まずは、日当たりの良い軒下などに置くようにします。

鉢植えの場合は、鉢の部分が冷えやすいため、ここに防寒が必要です。
鉢の部分の防寒は、表土のマルチングと鉢自体の防寒をします。


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・バークチップ、腐葉土、ワラなどでマルチングします


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・プチプチ(気泡緩衝材)を使って防寒する方法、
二重鉢にするより軽く、土の始末がなく、場所もとりません


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・二重鉢にして(隙間に土や緩衝材を入れます)防寒する方法、
今レモンを植えている鉢よりも、2回り大きい鉢を用意します

大きい鉢にレモンを植えた状態で鉢植えを入れ、できた隙間に土を入れます。
二重鉢にすることで、鉢植えのままよりも寒さが伝わりにくくなります。


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・寒冷紗・不織布で覆う
そして寒冷紗で木の部分を全体的に隙間のないよう覆います。
寒冷紗をかぶせることで、ある程度の寒さに耐えることができます。


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鉢植えレモンの防寒対策完了! 上から見たようす


さらに、鉢の下に断熱材やスノコを置くと効果があがります。
-6度以下の状態が続くと、鉢と土に寒さが伝わり、枯れることがあるので注意します。

・病害虫の予防
寒い時期のため、害虫の発生や病気の発生自体はほぼありません。
ただし、害虫が葉に隠れて越冬したり、
病気の原因となる菌が、枯れ枝で越冬することがあります。

害虫が越冬しやすいのは、落ち葉です。
株元などに溜まった落ち葉は、取り除いておきましょう。

また、病原菌が潜みやすい枯れ枝は、切り取るようにします。
ちょっとしたことですが、この一手間で、
次のシーズンの病害虫を軽減することができます。

■レモンの育て方 12月のポイント
1.水やりの頻度を下げていく
2.木の状態と環境に合った防寒対策をする
3.落ち葉や枯れ枝を取り除き、病害虫対策をする 

■参考
・レモンの育て方|弱剪定で栽培、鉢植えもOK