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ワサビ栽培の楽しみ

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葉も茎も根も食べられます


ワサビは、水のきれいなところで育つイメージがあるので、
自宅でワサビ栽培をしている人は珍しいでしょう。

もともとワサビは涼しいところで育つので、
家庭で栽培するのは難しいと言われています。

しかし家庭でワサビ栽培ができないということはないので、
興味がある人はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

ワサビ栽培はその方法によって、収穫できるワサビの種類が変わってくるので、
そのぶん栽培する楽しみも多くなると言えます。

ワサビ栽培の方法は、水を使って栽培する方法と畑で栽培する方法があります。

水を使って栽培すると、できるワサビは「水ワサビ(沢ワサビ)」、
畑を使って栽培すると「畑ワサビ(丘ワサビ)」ができます。 

畑ワサビに比べて、水ワサビの方が根も茎も太いものができるので、
水で栽培する方がおすすめですが、環境作りが難しいですね。

畑ワサビも風味や香りは変わりませんので、
家庭で栽培する場合はやりやすい方でいいでしょう。
株分けでどんどん増やせます。


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家でできると便利です


◎ワサビの利用方法
ワサビの根の部分はすり下ろして、水ワサビと同じように、
お刺身につけたり、ドレッシングに混ぜたりして使うことができます。

ワサビはマヨネーズと相性がいいので、
ダイコンなどの野菜をワサビマヨネーズで和えて、
サラダや酒のつまみにするのも美味しいです。

また、ステーキのソースに混ぜると、
和風の味わいがプラスされてステーキを食べる楽しみも倍増します。


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ワサビは葉の部分も美味しく食べることができます


収穫した葉ワサビは、軽く洗ってよく塩をもみこみます。
もみこめばもみこむほど香りがたってきます。

しんなりしたら熱湯をかけて水けをきり、
醤油やみりんで味付けしてジッパー付の保存袋に入れて、
冷蔵庫で3日程度寝かせると、美味しい醤油漬けができます。

葉の部分もワサビの香りと辛みがあるので、ワサビ好きにはおすすめです。
お酒の肴やお弁当に使うこともできるので、食事の楽しみが増えます。

塩でもんで水切りした葉ワサビを、
市販の酒粕に混ぜるだけで、ワサビの粕漬けができます。

自宅で栽培した葉ワサビで作ると、
ワサビの香りと触感がしっかりしていてとても美味です。

■参考
・畑ワサビ(山葵)の育て方 栽培方法


ワサビの育て方

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水ワサビの畑


■ワサビ 栽培データ

英名・学名 wasabi・wasabia japonica matsum.
形態 多年草
原産地 日本、サハリン
草丈/樹高  30cm~50cm
開花期 3月~5月
花色
栽培難易度(1~5)  5=難しい
耐寒性 普通
耐暑性 弱い
特性・用途  食用になる、明るい日陰向き


ワサビ(山葵)には、乾燥地を好む畑ワサビ(陸ワサビ)と、
湿地を好む水ワサビ(水谷ワサビ、沢ワサビ)とがあります。

本ワサビという呼称は、西洋ワサビと区別するための用語です。
ここでは湿地を好む日本原産の水ワサビの育て方を記載しています。


■ワサビの育て方

・栽培環境
もともと、山の中の渓流で育っていることもあり、
冷涼な気候を好み、直射日光が苦手です。

生育温度は8度~20度くらいで、
30度を超えると株が弱って枯れてしまいます。

湿地に生えているので、湿気には強いですが、
気温の高い時期に風通しが悪いと、
空気がこもって気温がさらに上がるので注意します。

完全な日陰では生育が難しいですが、
明るい日陰や薄日がさす場所など、
あまり日光が当たらない場所の方がよく生育します。


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本格的なワサビ畑


・肥料と土
用土は水通りのよい川砂を使います。
自生地では川の近くであることが多いので、
川砂が最も適しています。

生育が旺盛な、春と秋の年2回、肥料を与えます。
肥料は窒素の少ないものを選びます。

与える時は水で肥料自体が流されてしまわないように、
目の細かいネットなどに入れておきます。

・植え付け・植え替え
ワサビは地植えでももちろん育てることはできますが、
地植えでワサビの好む環境を作るのは難しいものです。

その点、鉢やプランターなどの容器栽培であれば、
地植えに比べて簡単にワサビに適した環境を作ることができます。

栽培する容器は、穴のあいていない容器が理想ですが、
鉢やプランターでも栽培できます。

鉢やプランターで栽培する場合、
水が抜けてしまわないように栓のついているものを選ぶか、
あらかじめ穴を塞いでおくようにしましょう。

植え付けは夏を過ぎて涼しくなってくる、
9月下旬~10月中旬頃にできるようになります。

それまで植わっていた土をまずはきれいに水で落とします。
その後、根が折れないように注意して植え付けます。

複数の株を植え付ける場合は、
株間を20cmくらいとって植え付けるようにしましょう。

3月上旬頃まで植え付けは可能ですが、
秋に植え付けて冬がくるまでの間に、
しっかりと根を張らせた方が、その後の生育がよくなります。

毎年~何年かに一回くらいのペースで、
株分けを兼ねた植え替えを行います。
株分けを行わない年は、植え替えを行う必要はありません。

・水やり

ワサビは湿地を好みますが、水の増減が激しい環境は好みません。
水位が植え付けた用土より2cmほど高い位置にあり、
しかもそれがほぼ変わらない環境が理想的です。

そのため、池のような溜めた水では栽培が難しく、
できることなら常に水を回して、
水位が変わらないようにしておく環境が理想です。

ただ、一般家庭でそのような環境を作るのは少し難しいので、
水の増減が出ないように、毎日気を配る必要があります。

特に夏の間は水が蒸発して減りやすく、
暑さで水も傷みやすいので注意しましょう。


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ワサビの花もきれいですし食べられます


・花が咲いたら
春になると、白い小さな花を咲かせます。
種をとる目的がある場合は、
花を咲かせて種を作り、種を採取します。

種をとらないのであれば、
株の体力を消耗させないように刈り取るようにします。
刈り取った花も食用にできます。

・増やし方
株分けで増やすことができます。
9月下旬~10月中旬、植えてあるワサビを掘り上げて用土を落とします。

株をよく見ると、分岐している部分があるので、そこで株を分けます。
分けた株は、それぞれまた植えつけます。

・収穫

苗から育てたものであれば、
二年目くらいから収穫して利用することができます。

収穫の時期は特に限られているわけではありませんが、
開花後~夏までの間が目安とされています。

・利用方法
茎をすりおろして、刺身や蕎麦の薬味として使うのが一般的です。
また、醤油などに漬けたり、漬物の風味付けにもよく使われます。

根以外の葉、茎、花にもワサビの風味があり、食べることができます。
お浸しや天ぷら、漬物にして楽しめます。


■病害虫

・軟腐病
気温が高い時期に発生しやすい病気です。
全体がとけたように腐っていきます。
症状が出てしまった株は、残念ですが引き抜いて処分します。

・アオムシ
春頃に葉を食害するアオムシがつくことがあります。
虫食い跡や糞を見つけたら、犯人が近くにいる可能性があります。
よく観察し、見つけたら捕殺するようにしましょう。

■参考
・畑ワサビ(山葵)の育て方 栽培方法
・ワサビ栽培の楽しみ

*さらに詳しくは、「ワサビ―栽培から加工・売り方まで (新特産シリーズ)」星谷 佳功 1620円 
こちらの書籍をご覧ください。