ラベンダーの育て方|高温多湿を嫌うため、風通しよく管理

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ラベンダー畑


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ラベンダー、ストエカス系


ラベンダー(lavender)は、シソ科の低木で、
全草が利用でき、花の色や形など様々な種類があり、
品種は100を超えるといわれています。

涼やかで優しいラベンダーの香りは古くから好まれています。

現在でも花の香りを活かしたポプリやサシェ、クラフト類
などに利用されるほか、精油は"万能オイル"として、
様々に利用されています。

ラベンダーというと、ポプリやクラフトのイメージが
強いですが、花は食べることができます。

ドライやフレッシュの花をティーにしたり、
フレッシュの花は料理の飾りやサラダなどに入れ、
エディブルフラワーとして食べられます。

砂糖漬やオイル漬にすれば、お菓子作りに
重宝します。


■品種

ラベンダーは種類が非常に多く、
高い香りを楽しむのに向く品種、
丈夫で花壇での鑑賞に向く品種など様々です。

耐寒性や耐暑性も異なるので、
環境や目的にあった品種を選びましょう。

イングリッシュラベンダーはコモンラベンダーともいわれ、
最も代表的な品種です。
寒さに比較的強く、良質な精油が取れます。
花は、穂状になります。

ラバンディンは、耐暑性が高いため、
蒸し暑い日本においては育てやすい品種です。

ストエカスラベンダーは、花の先端がリボンのように
なっているため、ポプリやクラフトに人気があります。
フレンチラベンダーとも呼ばれます。


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ラベンダー、ポプリにしても良い香り


ラベンダー育て方 栽培方法

高温多湿に特に弱いため、平地や暖地では
やや育てにくいハーブです。

ラバンディン系のように、ある程度耐暑性の強い
品種を選ぶとよいでしょう。


・タネまきと育苗
ラベンダーのタネまき適期は、春まきの2月中旬~4月中旬か、
秋まきの9月中旬~10月下旬です。

ポットに培養土を入れて、3~4つ指先で軽くくぼみをつけます。
くぼみに1~2粒ずつ種をまき、ごく薄く覆土をし、
軽く押さえてからたっぷり水やりをします。

タネまきから1ヶ月ほどたったら、香りのよい株を残して
他は間引きます。
根元からハサミで切って、1~2株にします。

・植え場所
日当たり、水はけのよい場所を選びます。
日照不足になると花付きが悪くなります。

・植え付け
春まきなら4月上旬~5月中旬、
秋まきなら10月中旬~11月中旬で、
枝が4本以上出たら植え付けます。

元肥を施した用土に根鉢を崩さないように植え付け、
株元の土を押さえて、土と根を密着させ、
水をたっぷりと与えます。

・追肥と土寄せ
収穫後、秋の休眠期前の11月頃に追肥をします。
2年目以降は、3月と、5月中旬~6月中旬にも
追肥を施します。

1株あたり軽く1握り(10g)の発酵油粕などの肥料を
株の周りに施し、土を軽くほぐしながらよく混ぜ、
株が倒れないように株元に土寄せをします。

多肥を嫌い、夏の高温時に肥料を与えすぎると
株が弱る原因になるため、控えめに施します。

・水やり
表土が乾いたら水を与えますが、
高温多湿を嫌うため、やりすぎに注意します。

・透かし剪定
ラベンダーは高温多湿に弱いため、葉が茂って
風通しが悪くなると、蒸れて下の方の葉が
黒く変色して枯れてしまいます。

梅雨に入る前に、混み合った枝を切ったり、
枯れた枝葉を取り除いて、風通しをよくします。

・冬越し
秋から冬にかけて、翌年の開花と冬越しのために
少し強い剪定を行います。

全体の1/3の高さになるように、
全体を丸く刈り込みます。
枯葉や枯れ枝も整理しておきます。
茎の高さをそろえておくと開花時期に花が咲きそろいます。

強めに剪定することにより、株が活性化され、
新芽の数も増え、花穂も多くなります。

・収穫
植え付けの翌年から、花が咲いたら収穫します。
花が数個開く頃が香りがよいので、
早めにハサミで切って収穫します。

花を長く咲かせると、株の成長が遅れるため、
株を弱らせないためにも、早めに収穫しましょう。

・病害虫
風通しが悪いと、花にアブラムシがついたり、
ハダニが発生することがあるため、
風通しよく管理します。

kurukuru.gifPOINT!
・水の与えすぎに注意します
・透かし剪定で風通しをよくし、蒸れないようにします
・冬に入る前に強めの剪定で株を活性化させます