1月に入ると、12月までは実をつけていたユズも、
実がほとんどなくなり身軽な状態になります
1~2月は、ユズの花芽分化時期で、好条件で育てるのが大切です。
本格的な寒さで、霜が降り雪が積もることもありますが、
ユズは、マイナス5~7度までの耐寒性があるので、
防寒対策を行えば、越冬できます。
ただし、それは成木の地植えのユズの場合です。
まだ若い木や、鉢植えの場合は、冷害を受けることが多いため、
どのように寒い冬を乗り越えるかが課題になってきます。
本来は12月中に収穫を終えますが、
1月に入ってもまだ木に実がついている場合は、
木に負担をかけないよう、すべて収穫しておきます。
■ユズの育て方 1月
・栽培環境
ユズは、冬の間、枝が伸びることも、
新しい葉が出てくることもほとんどありません。
休眠している状態ですが、それでも太陽の光は必要です。
ユズは耐寒性が強い柑橘類ですが、
できるだけ日の当たる暖かい場所に置いてあげるようにします。
地植えの場合も、日光を妨げる物を近くに置いている場合は、
遮蔽物を移動させて、ユズに光が当たるようにしておきます。
・水やり
生育自体はほとんどしていないので、必要最低限の水やりで十分です。
地植えの場合は、雨だけでも問題ないでしょう。
鉢植えの場合も、雨に当たる場所に置いている場合は、
基本的には水やりは不要です。
雨が降らない日が続いたり、
雨の当たらない軒下などに置いている場合は、
土の表面が乾き数日経ってから、水を与えましょう。
土の表面が乾いても、まだ鉢の中心は湿っていることがあります。
表面が乾いたと感じてから2日~3日ほど経ってから水を与えると、
1月の寒さであれば、ちょうど適期の水やりとなります。
・追肥
1月は追肥の必要はありません。
防寒対策をすると、その後の生育が良くなります
・防寒対策
12月から気温がどんどん下がり始め、1月は寒い日が続きます。
前月のうちに防寒対策をとれなかった場合は、
今月からでも防寒対策をとっておきましょう。
ユズは耐寒性が強いですが、接ぎ木してから3年~4年以内の幼木や、
鉢植えにしている場合は、寒さの影響を受けやすいので、
できるだけ防寒対策をしておくことをお勧めします。
寒冷紗をかけて隙間のないようにクリップで留めたり、紐で結び、
株元にはワラ、腐葉土などでマルチをしておきます。
鉢植えの場合は、寒冷紗とマルチに加え、
鉢ごと二回り大きい鉢に入れて、
隙間に土や断熱材を入れる二重鉢にしておくと、
根鉢に寒さが伝わりにくく効果的です。
*鉢に気泡緩衝材=プチプチを二重に巻いても良いです。
庭などスペースがある場合は、
地面を掘ってに鉢ごと埋めても良いでしょう。
・防風対策
防寒と同時に、防風対策もしておきましょう。
風が吹くと耐寒温度が下がるため、ユズも凍害を受けやすくなります。
それに加えて、暴風で、大切な葉が飛ぶこともあります。
春になればまた新しい葉が伸びてはきますが、
冬の間に葉をつけているのと、葉がないのとでは、
生育期に入ってからの育ち方に差が出ます。
凍害防止と葉をできるだけ残すために、
強風の吹かない場所を選んで管理します。
どうしても置き場所や植え場所に強風が吹く場合は、
簾、壁などをうまく利用して、防風しておくようにしましょう。
・用土の酸性度計測
より専門的に育成されるかたは、1月には用土の酸性度を計測し、
その結果により、2月に石灰をまくなど対処すると着果が良くなります。
・ユズの状態
寒さがおさまり、気温が上がり始めるまでは、
ほとんどユズの木の状態は変わりません。
■ユズの育て方 1月のポイント
1.1月にはすべての実を収穫する
2.乾燥気味に管理する
3.防寒・暴風対策をする