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セロリの効用は?

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セロリは、個性的な香りと食感が魅力な野菜です


セロリは、当初はハーブとしてワインの香り付けなど、
もっぱら香りが利用されていました。

17世紀ごろから野菜として、
食されるようになったと言われています。


■セロリの栄養

セロリには、ビタミンAとカリウム、食物繊維が、
豊富に含まれています。

・ビタミンA
ビタミンAは、抗酸化作用を持ち、
免疫力を高める働きがあります。

・カリウム
カリウムにはナトリウムを排泄して、
むくみを改善する働きがあるため、
水太りに悩む方にオススメの野菜です。

一般的にカリウムを多く含む植物はイモ類に多いのですが、
セロリはカロリーが低いため、
カロリーを気にせず量を食べることができます。

・ビタミンU
セロリにはビタミンUも含まれています。
ビタミンUはキャベジンともいい、
その名の通りキャベツに多く含まれているビタミンです。

ビタミンUは胃酸の分泌を抑えたり、
胃腸の粘膜を保護する働きがあります。


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いろいろな効用があるセロリ


■セロリの効用

セロリは、栄養以外にも、その特徴的な香り成分に
薬用植物としての効用を持っています。

セロリ特有の香りには鎮静作用があり、イライラの解消や、
頭痛などの鎮静作用も期待できます。

・ピラジン
さらに、茎よりも葉に多く含まれている香り成分の
ピラジンには、血栓を防ぎ、血液をサラサラにする
作用があるとされています。

・フィトケミカル
セロリには、アピインやクマリン、フラボノイド、アビオイル、
フラタイド、フェノールカルボン酸などの様々な
フィトケミカルを含んでいます。

フィトケミカルとは、植物中に存在する、健康に良い影響を
与えると期待されている化学物質です。

セロリのフィトケミカルには抗酸化剤が多く含まれており、
老化やガンの原因となる活性酸素を除去する働きが期待されます。

また、フィトケミカルの一つ、アビオイルは、
セロリ特有の香りと苦味に関わる成分ですが、
浄血や健胃、疲労回復、ストレス解消、粘膜の保護などの
働きがあるとされています。


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酒のつまみにピクルスが美味しい♪


■セロリの利用法

セロリは茎よりもむしろ葉の方が栄養価が高いので、
葉も捨てずに利用しましょう。

ただし、肝機能を高める成分は茎の方に多いので、
二日酔いの時は茎を食べるとよいでしょう。

葉はスープの浮身にしたり、
香りが気になる方は天ぷらにしたりしてもよいでしょう。

どうしてもセロリの香りが苦手で食べられない方は、
ハーブバスに挑戦してみてはいかがでしょうか。

セロリの葉を刻んで入浴剤として浴槽に浮かべると、
湯冷めしにくくなります。

最近では香りの少ないセロリも出回っています。

■参考
・セロリの育て方

セロリの育て方

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セロリを家で作るとみずみずしくて香りも良いのでお勧めです


■セロリ栽培データ


英名・学名 celery・apium graveolens var. dulce
形態 一年草
原産地 ヨーロッパ、中近東
草丈/樹高 35cm~60cm
開花期 11月
収穫期 8月~10月
花色
栽培難易度(1~5)  2
耐寒性 普通
耐暑性 やや弱い
特性・用途 料理に活躍


■セロリの育て方

・栽培場所
セロリは、冷涼な気候と風通しと日当たりの良い場所を好みます。
春~初夏に種まきした後、真夏を越してから収穫が始まります。

そのため、夏の間は遮光をして半日陰の状態を作り、
気温が上がり過ぎないように工夫が必要です。

・タネまき
種から育てるのであれば、4月~6月が種まきの適期です。
まき床を用意して種まき用の用土を入れ、すじまきにします。

割り箸などの棒を使い、
まき溝を作ったところに5cm間隔で種を置きます。

セロリは好光性種子のため、
土は種が隠れる程度に薄くかぶせます。

種が流れないように静かに水を与えましょう。

セロリは発芽するまで10日~14日ほどかかるので、
発芽までの間はあまり乾かないように注意します。

すぐに土が乾燥するのを防ぐため、
種をまいた場所を新聞紙や不織布で覆っておくといいですね。


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発芽後は育つのが早くなります


・ポット上げ
本葉が3枚くらいになったら、3号サイズのポットに1株ずつ移植します。
ポットの中に用土を入れ、植え穴をあけておきます。

根を傷めないように1株ずつ掘り上げ、ポットに植え付けます。
ポットに植え付けた後は、水をたっぷり与え、育苗します。

・植え付け
本葉が6枚~7枚くらいになったら、定植します。
植え付けを行う2週間前までに、植え付ける場所の土作りを行います。

セロリは中性に近い弱酸性の土を好みますので、
苦土石灰を1㎡あたり100gほど加えてよく混ぜておきます。

堆肥や化成肥料なども、元肥として加えてよく混ぜておきます。

畝幅70cm、高さ20cmほどの畝をたて、株間35cmで植え付けを行います。
植え付けた後は水をたっぷりと与えます。


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鉢やプランターでも容易に育ちます


・水やり
セロリは乾燥に弱いですが、
植え付けを行ってから根付くまでの2週間ほどは、
やや乾燥気味に管理します。

乾燥気味に管理することで、
根が水分を求めて伸び、根張りがよくなります。

根付いた後は、土が乾燥していると感じたら、
水をたっぷりと与えるようにします。

畝の表面の色が変わる程度では、
畝の中心まで水が浸透していません。

畝と畝の間に水が溜まってはしみこむのを確認し、
しっかりと水分が染みこむように水を与えましょう。

・肥料
セロリは少し肥料食いなところがあります。
植え付けてから3週間ほどは、元肥だけで問題ありません。

その後は、3週間おきに化成肥料を少量ずつ与えましょう。
あるいは、1週間~10日に1回のペースで、
規定通りに薄めた液体肥料を与えましょう。

◎高収穫のために
伸びてきた葉柄が立ち上がり、株がしっかりしてくると、
株元から脇芽が伸びてきます。

余分な脇芽を放置していると、
養分をとられ生育が悪くなることがあります。

脇芽はハサミなどで切らず、
手で少しひねるようにすると簡単に取り除くことができます。
脇芽の他に、黄色くなった部分があれば、それも取り除きます。

黄色く変色したものを放置していると、
そこから傷みが広がり、病気になることがあるので注意します。

セロリは肥料切れを起こすと、株が思うように肥りません。
定期的に追肥を忘れずに行いましょう。

・病害虫
・アブラムシ
葉や茎にアブラムシがつくことがあります。
中心の新芽の部分は、葉が密集していて発見が遅れてしまいがちです。
春以降は注意深く観察し、
見つけたら粘着テープなどで捕殺するようにしましょう。

・キアゲハの幼虫
キアゲハの幼虫はセリ科の植物が大好きです。
気付かぬうちに卵を産み付けられてしまうことは少なくありません。
キアゲハの幼虫は大食漢で、生長するにつれて食害のスピードは上がります。
幼虫を見つけたら、その都度駆除するようにしましょう。


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ピクルスにすると酒のつまみにも美味です
ピクルスを刻んでサラダドレッシングにしても旨いです


■収穫と利用

草丈が40cm以上になったら収穫することができます。
収穫する1週間ほど前から、水やりの頻度を下げておくと、
収穫した後の日持ちがよくなります。

また、セロリの強い香りが苦手な場合は、
収穫の2週間ほど前から、段ボールや新聞紙などをかぶせて遮光すると、
軟白化して香りが弱くなります。

必ずしも遮光する必要はありませんので、
お好みで調節してみましょう。

1株まるごと収穫することもできますし、
外側から1本ずつ収穫することもできます。

あまり長く畑で育てていると、硬くなってスが入るので、
収穫が遅れないように注意しましょう。

収穫したセロリは、生のままサラダで食べると、
フレッシュな香りと食感を楽しむことができます。

また、ブーケガルニとして使い、肉や魚の臭みを消したり、
スープにそのまま具として使うこともできます。